首輪をつけたのら

そろそろ日陰者を止めたいね

精神障害者手帳

ある先輩がSNS上でのやり取りで知人と揉めたと言って僕に少し教えて欲しいことがあると、アドバイスを求めてきた。

その出来事自体はどうということはないと先輩は言う。

ただその先輩に突っかかった知人が少々ウザいらしく、

『お前のせいで病気の症状がヒドくなったやんけ、医者からの診断書も出てるんじゃ、PTSD(心的外傷?)が悪化したて書いてあるんじゃ、慰謝料払え!裁判起こすぞ!』

そんないかにもキチガイめいたことを言うという。
電話で先輩が僕に一通り話をしたあと、
『お前と同じように精神障害者手帳持ってるヤツでな、それで専門家(体験者)のおまえの意見が欲しいんやわ』

なるほど、そうですか。
と思った。

そして
『そんなヤツ放って置いたらええんと違いますか(笑)?』

『俺もそう思うたんやけど、精神障害者に対する慰謝料とかわからんねん』

で、僕はあくまでも私見だと言って伝えた。

『その人の言うPTSD‥所謂トラウマの症状が、先輩とのSNSのやり取りで悪化した。ということを、どうやって裁判で証明するんですか?』

わからん、けど本人はそないなことを言うとんねん(笑)。

『手帳もってるお前にこんなん言うたら差別的やと思われるかも知れへんけど、精神障害者三級なんか…言い方悪いけど「言うたもん勝ち」なんとちゃうんか?』

僕はスマホ片手にクスクスと笑いながら、

『…そうですよ、手帳の三級なんか通院の事実さえあるなら申請すれば、誰でも取得できます。』

障害者年金が貰える精神障害者二級とかだと、それなりに厳しい選定がある。
と聞いた。
事実、僕は精神障害者三級の手帳を所持している。

それが何かの役にたつかと言えば、バス代が永久に無料になった。

『お前見てたら分かるんやけど、シャブ中になる前のお前と今のお前で何が違うかていうたらダラダラしてるだけで、中身はなんも変わってへんもんや(笑)。』

『人によりけりですけど、三級なんかそんなもんです。あとトラウマで慰謝料て、どういう弊害が出たと訴えるんでしょうね、SNSが出来なくなった、としてSNSの活動が収入としている職業でないなら余暇の行為だと思うんですけど。』

それにその相手は生活保護で生きていて、就労の意志がないボンクラだと言う。

千円あれば民事訴訟はできるので勝手に先輩を起訴すれば良いと思うけど、裁判にまつわる活動だと積極的に働けるなら、役所の福祉課のケースワーカー(所謂担当さん)から
『働けるんじゃないですか?』
と訝られるだろう。


結局、先輩は相手に

『お前がトラウマが手帳がてウルサいから、俺のツレのお前と同じように手帳もってるヤツに相談したわ。
お前のPTSDが悪化したと自称して裁判所がそれを認めてお前に慰謝料みたいなもん入っても、福祉課が収入とみなして保護費が止まるだけやってなあ?』


そして結局、バカバカしさと関わりあいになる面倒臭さからアカウントを変えた。


ちなみに
3級の判断基準

精神障害の状態が、日常生活又は社会生活に制限を受けるか、日常生活又は社会生活に制限を加えることを必要とする程度のものである。

例えば、一人で外出できるが、過大なストレスがかかる状況が生じた場合に対処が困難である。デイケア障害者自立支援法に基づく自立訓練(生活訓練)、就労移行支援事業や就労継続支援事業等を利用する者、あるいは保護的配慮のある事業所で、雇用契約による一般就労をしている者も含まれる。日常的な家事をこなすことはできるが、状況や手順が変化したりすると困難が生じてくることもある。清潔保持は困難が少ない。対人交流は乏しくない。引きこもりがちではない。自主的な行動や、社会生活の中で発言が適切にできないことがある。行動のテンポはほぼ他の人に合わせることができる。普通のストレスでは症状の再燃や悪化が起きにくい。金銭管理はおおむねできる。社会生活の中で不適当な行動をとってしまうことは少ない。